こんにちは、Takamiです!
WebディレクターやWebマーケターが必ずと言っていいほど利用するGoogleアナリティクス(GA)。
そんなGAの最新版である「Googleアナリティクス4(GA4)」では、以前のバージョン「ユニバーサル アナリティクス(UA)」では存在しなかった「エンゲージメント」という指標が登場しています。
これまでUAを利用していたディレクターの皆さんの中には、この「エンゲージメント」という指標の登場に対して戸惑ってしまった方も多いのではないでしょうか?今回はそんな「エンゲージメント」について簡単に解説していきます!
エンゲージメントの定義
エンゲージメントとは「サイトやアプリに対するユーザーの操作」のことを指します。
これはただ単にサイトを閲覧したという動作ではなく、サイト・アプリの利用目的に即したユーザーの行動・操作のことを指します。
例えばブログなら、単にページを表示するのではなく「記事内容を読むため」に「ゆっくりとスクロールする」動作を指します。またECサイトなら、「販売されている商品を吟味するため」に「商品ページに長時間とどまる」動作を指します。
このようにサイトの目的によって詳細な内容は変わってきますが、総じてユーザーがサイトに訪問した目的を達成するために行う操作のことをエンゲージメントといいます。
なおGAの計測定義におけるエンゲージメントは以下の3つとなっており、どれか一つでも当てはまっていればエンゲージメントとしてとらえられます。
- セッションスタートから10秒以上継続した
- 1件以上のコンバージョンイベントがあった
- 一回のセッションでページビューが2回以上あった
次からはエンゲージメントについてGA上に表示される数値について解説していきます!
定義:エンゲージメントのあったセッション数
「エンゲージメントのあったセッション数」はその名の通り、上記のエンゲージメントの定義のどれかを満たしたセッションの数のことです。
この値は直帰した場合などの無駄な表示数が含まれないため、サイトの本当の効果をうかがい知ることができる指標となっています。
GA上では、下図の位置に表示されます。
定義:エンゲージメント率
「エンゲージメント率」は、すべてのセッションのうち「エンゲージのあったセッション数」の割合です。
エンゲージメント率
エンゲージメント率 = エンゲージのあったセッション ÷ すべてのセッション数
エンゲージメント率は、サイトにおいて本来の目的を果たせているセッションはどれくらいあるのかを測ることができる指標です。これが低い場合、確度の高いユーザーをうまく呼び込めていないということがわかります。
GA上では、下図の位置に表示されます。
定義:エンゲージのあったセッション数(1 ユーザーあたり)
「エンゲージのあったセッション数(ユーザーあたり)」は、1人のユーザーが平均どれくらいエンゲージのあるセッションがあったかを測る指標です。
エンゲージのあったセッション数(ユーザーあたり)
エンゲージのあったセッション数(ユーザーあたり) = エンゲージのあったセッション ÷ ユーザー数
GA上では、下図の位置に表示されます。
定義:平均エンゲージメント時間
「平均エンゲージメント時間」は「ユーザーがサイトを実際に見ていた・使用していた時間」のことを指します。
これは単にサイトにアクセスしていれば計測されるわけではなく、例えばパソコンのブラウザであればタブが裏に隠れておらず前面に表示されている時間を計測しています。そのため定義に「実際に」という表現が使われています。バックグラウンドで開いている場合は計測されません。
平均エンゲージメント時間の計算式
平均エンゲージメント時間 = 総エンゲージメント時間 ÷ ユーザー数
UAの「平均ページ滞在時間」よりも、サイトの効果を測る上では適切な指標になっていますね。
なお「エンゲージメント時間」の定義は、「エンゲージメント」の定義とは別軸となるため注意してください。
例えばユーザーが4秒間サイトにアクセスしたとします。この場合「エンゲージメント時間」は4秒間として計測されますが、セッション開始から10秒未満のため「エンゲージメントのあったセッション数」としては0となります(カウントされない)。
GA上では、下図の位置に表示されます。
補論:「セッション」はどこで確認できる?
さて、エンゲージメントに関する指標の中で「セッション」という数値が出てきました。この指標自体はUAにも存在するなじみ深いものですがGA4の画面上だとどこに表示されているのかが非常にわかりづらいです。これまでセッションを追っていたディレクターにとっては、使い勝手が悪いと感じてしまう一因なのではないでしょうか?
現在は下図の項目にて、セッション数を確認することができます。
GA4ではイベントタブの内訳にて、計測時に「session_start」イベントが発生した(=サイトにアクセスした)回数を見ることができます。
さいごに
今回はGA4における「エンゲージメント」について解説していきました!
これまでと定義や画面構成が変わっているためわかりにくい印象を受けがちですが、うまく利用できればこれまで以上に有用なデータを取得できるサービスになっていると思います。
GA4を使って、エンゲージメントを追うことでよりよいサイト運営をできるようにしていきましょう!
以上、Takamiがお送りしました!